脂肪は腹持ちが悪い?
脂肪を多く含む食事内容は一般的には腹持ちがよく満腹感が持続するといわれていますが、これは必ずしもそうとはいえないようです。
今までの想像とは全く反対の結果となりますが、ご飯などの炭水化物主体の食事内容の方が腹持ちがよいようです。
脂肪分は血糖値を上昇させにくい
脂肪分は摂取しても血糖値をあまり上昇させませんが、炭水化物は明らかに上昇させます。
満腹感を感じるためには血糖値の上昇が必要なのですが、血糖値が飢えを感じるほどに低下した時にはお腹がすいた状態になります。
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「朝の和食が体脂肪を減らす?」で紹介している「平成16年度 ごはん食基礎データ蓄積事業研究報告書」によると、炭水化物主体の食事内容と脂肪分主体の食事内容を比較する研究結果として以下のように記されています。
「朝、昼にそれぞれ適正なエネルギーのごはん食を食べた場合には、摂食に伴うリズミカルな血糖値の動きが作り出されていた」
「興味深いのは高脂肪食摂食後の血糖値変化であり、食後30分後に一時的に血糖値が上昇するものの、速やかに欠食時と同程度まで下降した」
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結局のところ、精米されたご飯には食物繊維がほとんど含まれていません。血糖値の上昇の持続が満腹感の持続に貢献しているのであれば、ご飯のような炭水化物主体のものと合わせて食物繊維が多い食品も摂取することが一番腹持ちをよくします。お米の精米度を下げることも一つの対策です。
消化吸収の早さも腹持ちが悪い原因
ご飯に比べて脂肪分が多い食品としてはパンがありますが、上記の「脂肪は血糖値を上昇させにくい」という理由と共に、パン食は消化吸収が早いということも、血糖値の急激な上昇と速やかな下降を招く結果となります。
コンビニやファーストフード店の食品は、中華まんにしてもハンバーガーにしても脂肪分が主体の食品です。
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お腹がすけばすぐに食べ物を買い求めることができて大変便利ではありますが、パンが主体であることと脂肪分が多いことのどちらの観点からも、食べてすぐにまた飢えを感じてしまいそうです。
胃壁の拡張も満腹感の元
満腹感を感じる原因の一つは胃の物理的な拡張です。
脂肪分は1gで9kcalですが、炭水化物は1gで4kcalです。摂取カロリーが同じであれば量的には炭水化物が脂肪分の倍以上になりますので、胃の拡張と満腹感を感じやすくなります。
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